【開催レポ】よみかい in未来食堂【壱】読書会「ただめしを食べさせる食堂が今日も黒字の理由」


東京・神保町「未来食堂」を貸切で、書き下ろし新刊本に魅了された方々が一同に集まり、店主 小林せかい さんも交えた贅沢で貴重な”よみかい”イベントを開催しました。本記事では、イベント前半の読書会の模様をレポートします。



「よみかいin未来食堂」開催のキッカケ

カウンター12席の定食屋さん未来食堂。外食業界の常識や当たり前を次々に打ち破る斬新なアイディアや仕組みもさることながら、「あなたのふつうをあつらえる」という揺ぎ無いコンセプトが多くの人を魅了しています。

そんな店主・小林せかい さんによる書き下ろし新刊本「ただめしを食べさせる食堂が今日も黒字の理由」について、読んで感じたことを思い思いに語り合おう!他の人の考えの違いを知ろう!せかいさんに詳しく聞いてみよう!というのが大まかな趣旨で読書会イベントを開催する事になりました。

開催のキッカケは、2つの別々の読書会コミュニティ(「コミュニティ・マネージャーズ・コミュニティ」オンライン読書会と、川崎市武蔵小杉で活動する「こすぎナイトキャンパス読書会」)が、前作本「未来食堂ができるまで」を読書会課題本に取り上げていた事でした。

お互い「未来食堂」に関心がある共通点がキッカケで、コミュニティ同士をつなげる関係性が生まれ、未来食堂での”よみかい”を合同開催する運びとなりました。


読書会初参加の人も。読書会のイメージが変わった!

集まったのは未来食堂カウンター12席を超え、椅子の追加用意が必要なほどの15名。

各読書会の参加メンバーはもちろん、参加者の関連note記事が参加のキッカケだった方や、偶然イベント開催日に未来食堂に訪れて飛び入り参加した行動的な方など、「未来食堂」に魅了された多くの方々が集まりました。

参加者の中には、別の読書会で良いイメージが無かったり、読書会で何をするのか?半信半疑な参加者も。

しかし、5年近く読書会を主催している司会者による丁寧な進行のおかげ様もあり、自然と和やかに、各人の意見が尊重され、気づきの多い有意義な雰囲気となりました。

読書会 歓談メモ



以下、盛り上がったトピックを中心に、読書会参加者からのコメントをまとめます。本では描かれていなかった貴重な話や裏話も飛び出しました。読書会の雰囲気が少しでも伝わったら嬉しいです。

いきなりの「まかない」体験

「手の空いている人はいますか?」イベント開始前、参加者に声を掛け、店内の片付けをテキパキと作業指示していく店主せかいさん。

店内に入ってきたイベント参加者は、いきなりで戸惑いながらも、いつの間に巻き込まれていく雰囲気。

遠慮無さを感じながらも、決して無理や強要はしない。相手の嫌がることはしない。普段の「まかない」の様子が垣間見る一コマでした(=閉店片付け時も同様でした)

トリプルミラクル!著者・編集者・現場が集う場



3冊目を絶賛執筆中!とのことで、担当編集者も交えての「リアル編集会議」も勃発しました。ドラフト段階の目次案を眺めながら、好き放題なコメントが飛び交いました。

  • 3冊目は衝撃の仕掛けを用意している?共通してつまづくどころに対する手法を伝えたい想い?メディア対応など?
  • 突然の某有名人登場に騒然。メディア露出の功罪、伝えたい事とのギャップ、あなたとマスの対極観
  • ネーミングなどアイディア発想時に葛藤するのに活用する図書館と国語辞典
  • 「続ける」段階、「母であること」についての考えが知りたい

受賞コメントにシビレタ〜!

イベント前に発表された【ウーマン・オブ・ザ・イヤー2017[食ビジネス革新賞]】の報。受賞スピーチの全文公開記事に共感の声が多く聞かれました。バズっていて多くシェアされているそう。

  • 「こうあるべき姿に立ち向かう人たちの代理としてやってきた」に共感
  • 信念を持って、社会的に必要なことをやってきた人たちへの叱咤激励感を凄く感じた
  • 最後の「行動にブレーキを掛けているのは、あなたの心」が響いた
  • 「母であること」「女性として、母であり、妻であり」「子供を産むと、母は宇宙人になる」

「ありたい姿」「信念」の追求

  • 「こだわりを押し付けない」が某高級スーパー本と共通していた。料理の味とか美味しさではなくて、お店の「ブランド」を知られたい
  • まず先に「ありたい姿を1枚の絵に描く」という考えに共感した。確かに戦略が先行になりがち。イメージが先にあると、アイディアが出やすいと感じた。仕事に早速役立つと感じた。
  • 信念が、5%でも伝われば良いほうだと思うようになってきた
  • 「成長」しない訳ではないという気づきがもらえた

仕組みやお店について

  • 最初「ただめし」の仕組みはボランティア?と感じたけど、「その場 性善説」とは上手く言い当ててる
  • お客様の共感・インサイトに刺さる選択をしていると感じた。一期一会を大切にしていると感じた
  • メニューが1つが斬新。芋煮の話が気になった。最初、何も知らずにお店を訪れたら、70年代の雰囲気が良い。お客様同士の距離感が逆に居心地良い
  • 「サロン18禁」のロゴが「20世紀少年」っぽくてカッコイイ!物置スペースのカーテンが、別部屋への入口なのかと勘違いした(笑)

「放っておく優しさ」の接客

  • 大量のお客様を相手にするコンビニの仕事と比べると、未来食堂とは対極な接客だと感じた(マニュアル的な接客はしたくないけど、現実と理想の乖離に悩む参加者より)
  • (せかいさん)ランチ時など、一人で多くのお客様を相手にするタイミングもある。愛想の無さはコンビニ級かも。でも、嫌いな食べ物は覚えていたりするし、お客さんが入店するのは見なくても感じられる。お茶を飲むスピードなどのサインを見逃さない(まかないさんには難しい)
  • (せかいさん)誰でも特別扱いはしない。中には長居するお客様もいる。実は良い事もある。ただし、ピーク時は除く。滞在時間がお客様のの満足度を測る指標になると思っている。
  • ある意味、接客に「放っておく優しさ」を感じた

「こう見えて、葛藤してるのです」

  • 神々しくて達観してる感があって、どんな人なんだろうと思っていた。お店のことで忙しそうで、声を掛けづらい雰囲気があった
  • ただめし券を想定外に使う人に対するコメントの部分で、これまで「聖人君子」イメージだったけど、素直な葛藤が表現されていて、迷いながらも進んでいるのだと共感した→(せかいさん)「意外と悩んでいるんですね」と良く言われる(笑)
  • 使う言葉が1つ1つ、とても繊細だと感じた
  • 家出エピソードで、せかいさんのお父様の気持ちになってしまった→(せかいさん)世代を超えて共感いただいているのは嬉しい

「つながりはグラデーション」



  • SNS活用など、つながりは徐々に徐々に広げて、無理しない
  • 一気に関係性を近づけない。0から1よりも、0.1の積み重ね。集合写真のウェイー感の是非
  • 「コミュニティを作らない」と書いてあるけど、なぜか人を惹きつける不思議さ。対極にあるようで、大事にしているものは共通している気がする
  • 「あなたが本当にやる必要があるのか?」コミュニティ運営をしていて改めて本質を考えさせられる衝撃の一言だった


思わず手に取った「本」

  • 社会起業家コーナーに置いてあっても良さそうな本
  • タイトルが刺さった。ただめしと黒字、どうしてあり得るの?と気になってしょうがなく手にとった
  • 挿絵のイラストだけでも読めた(お客さんが書いてくれたそう)
  • 行間バランスが本を読むのが苦手だけど読みやすい
  • (せかいさん)実は発売日を急かせたかも?出版社の人、大変そうだった

その他の質問への答え

  • もし病気とかで店に立てなくなったらどうなる?→(せかいさん)現在妊娠中。無理して営業しなくても良いと考えている。売上のためにやっているのではない。常なる上昇を追う必要はないと考えている。
  • 後継者問題はどう考えている?失敗しても「まかない」さんを見守るエピソードに共感→(せかいさん)ビジョンは伝わっているのではないかと考えている
  • 業務諸表をオープンしていて大丈夫なのだろうか?→(せかいさん)可能な範囲でオープンにすることで、外食業界全体が良くなる方向に進んでくれたら嬉しい
  • 「サロン18禁」は何をキッカケに来るのか?→(せかいさん)ツイッターなどの他に、おじさんの紹介などで来ている話も。周辺の子は来ない。住んでないし。

ご参加大変ありがとうございました!イベント後半のレポは、別記事でご紹介します。


イベント開催概要


イベント後半の開催レポ



【開催レポ】よみかいin未来食堂【弐】「コミュマネ本」プレゼン&プレゼント大会 | まめとら.com




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著者のいる「現場読み」の贅沢さ ~「よみかい in 未来食堂」読書会 – 武蔵小杉で読書会をやってる人のブログ





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