東京・神保町「未来食堂」を貸切で、書き下ろし新刊本に魅了された方々が一同に集まり、店主 小林せかい さんも交えた贅沢で貴重な”よみかい”イベントを開催しました。本記事では、イベント後半の「プレゼン大会」の模様をレポートします。
後半はプレゼン&プレゼント大会
「よみかいin未来食堂」イベント前半は、「ただめしを食べさせる食堂が今日も黒字の理由」本について語り合う読書会(→レポート記事)を開催しました。
続いてのイベント後半は、「コミュニティ運営のヒントが得られる本(=コミュマネ本)」テーマに、オススメ本を紹介し合うプレゼン大会&プレゼント大会を開催しました。
オススメ本の紹介と共に、「ここちよいコミュニティって何なの?」「コミュニティ運営に大切なことって?」などを思い思いに語り合いました。
中にはオススメ本を何冊も紹介する参加者もいたりして、イベントは白熱し、時間がいくらあっても足りない程に盛り上がりました。
プレゼン内容メモ
以下、各参加者が紹介したオススメ本リストと、主なコメントをまとめます。
早速、その場でamazonでポチる人もチラホラいるくらい、ある意味”危険な”読書会となりました(笑) 全14名のオススメ本です。どれか1冊くらいは興味を引く本があるのではないでしょうか?
『インターネット的』
- 10年くらい前に発売された本が最近再販した
- ほぼ日の糸井重里さんが既に今の世の中を「予言」していた。古さを全く感じない。キーワードは、「リンク・シェア・フラット・グローバル」
- ツールばかりを追ってしまうが、インターネット的に物事を考えたいと思うようになった
『最高のリーダーは何もしない』
- 自分の仕事での「ポジション」を考えるようになったのが手に取ったキッカケ
- コルク佐渡島さんが「リーダーシップ」を考えられていたのが印象的だった
- QBカットの社長の話で、自分でアンテナを広げると自然と情報が入ってくる、どう実現するか?に近づくというのはなるほどと感じた
『海賊と呼ばれた男』
- 最近、映画にもなっている出光興産の創業記・人生記。とにかく壮絶で感動、自分にやる気が出る。鳥肌モノ
- 日本人ってこうあるべきな姿が描かれている。日本の将来を守りたい。サムライ魂
- 百田さんのツイッターの炎上っぷりが凄い。「カエルの楽園」の世界観も参考
『ピダハン』
- 「ピダハン語」に関するちょっと難解で重厚な一冊。未来食堂に来ると読めます。絶版本かと思ったらamazonで買える
- 我々が当たり前となっている「概念」が無い。右も左も、数字も、時間も、色も該当する言葉が無い。既に存在する言葉でコミュニケーションを図っている。例えば、赤いりんご→熟した果実
- 組織もフラット。リーダーがいない。狩猟生活で、どう過ごしているのか?など興味深くてたまらない一冊。
『僕たちは島で、未来を見ることにした』
- 島根県の離島にある「海士町」での「巡の環」の活動についての本
- 島では、いわゆるノマドワークが成り立たない。「そこにいる人たちの大切な事を壊してもやるべきなのか?」どうしても理想論になりがちで、押し付けになってしまう。とにかく同じ目線に立つ大切さを学んだ。受け入れられるという事はどういうことなのか?を感じた
- ちなみに未来食堂には、何故か海士町の方々がいらっしゃることが多い件。どこかで似ている感じがあるのかも知れない
『なぜ部下とうまくいかないのか』
- 発達心理学、知性発達論に関する一冊。発達過程には5つの段階がある
- 認知能力は成長し続ける、考えるステージが次第と本質的になって行く
- コミュニティ作りの「指標」にも役立つかと思ってのオススメ
『喋らなければ負けだよ』
- 有名になる前の古舘伊知郎さんの本。最近再販した
- 「自分の言葉で喋ることの大事さ」を感じた。凄いと思う人は皆んな、自分の言葉を持っている、やりたい事を自分の言葉で語れる
- しゃべることは怖くない。小さい頃は無口だった古舘さんが急に「ばーっ」と話せるようになったキッカケが書いてある。どうしゃべったら響くか?刺さるか?面白おかしく伝える大切さを知った
- 大事なのは、アプローチの考え方が合っていれば、最終的なところを微調整するだけで何とかなる
創業者をはじめ、プロデュース側にいる人は《自分の言葉》を持ってなきゃ。 なにを、どうしたいのか? どんな世界を実現したいのか。 その言葉の強さは、どれほどそれに向き合ってるかの証しでもあるから。 ビジネスモデルはそれとセット。
— Joe ISHIYAMA(石山 城) (@joe_i) December 17, 2016
『ぼくがジョブズに教えたこと』
- アップルに才能が集まる理由が分かるエピソードやノウハウ満載
- 本当は、この本を読むより、atari 「ゲームオーバー」のDVDの方が分かりやすくてオススメだったりする
- 例えば、「最初に集める仲間10人を誰にするか?」「仲良くなりたかったら愛読書を聞いてみよ」などはコミュニティ運営に限らず、日常生活でも役立ちそう
『かっぴーのSNS入門』
- 「CURATION」「メディアリテラシー」「新聞の読み方」など最近話題のSNSに関心がある中、改めて事情を知るには最適な一冊
- 意外と「あるある話」が多くて、面白おかしく学べる
- SNSでのタグ付けで気をつけたいことなど
『無知の技法』
- 別の読書会でもオススメした一冊
- 知識を持ったり集めたりすれば良いものではないことを改めて感じた。確かに、かえって思考が狭まる気がする
- 専門バカになっていないか?未知へ広げることを諦めていないかを自問するようになった
『ローカルメディアのつくりかた』
- コミュニティ運営を続けていく中で、活動内容について後世に残したり、伝え広げていく大切さを感じている。事例が多くて参考になる一冊
- どうやって自分たちの価値を伝え広げるか?考えも大事だけど、デザイン・見せ方はもっと大事だと痛感している。無理せず、今あるものをどう生かして行くか?という考えも印象的だった
- よく「風の人」「土の人」という言葉があるけど、それらを媒介する「水の人」の役割や位置づけも重要だと感じさせられる
『空気の作り方』『ビッグデータ・ベースボール』
- DeNAが如何にして全球団の中で一番チケットが取りにくいスタジアムしたかが垣間見れる一冊。野球好きなので。5年前はスタジアムは閑古鳥だった。どうやって盛り上げたか?お金の生み出し方も興味深い
- 例えば、「ベイスターズエール」という地ビールを独自に作り販売している。スタジアム全体のビール売上の3割を占める収益源になっている
- 昔、マネーボールという映画があって、データ分析結果をどう野球や経営に生かすかという話があったが、最近の進化はさらに凄すぎる。そして現実に弱小チームが結果を出している例もある
『ソーシャルデザイン白書2016』
『ソーシャルデザイン白書2016』ついに完成。ソーシャルデザインの過去・現在・未来がわかるgreenz people限定本の全貌をご紹介します! | greenz.jp | ほしい未来は、つくろう。
- greenz.jp の10年の歩みが詰まっている会員限定の非売本。会員向けイベントで2冊頂いたので1冊をプレゼントします(笑)
- 「欲しいミライは作ろう」がコンセプトで、とても共感する
- コミュマネなら必見の事例やノウハウが満載で興味ある人が多いと思う
私が紹介した本
『つながるカレー』
- 未来食堂での開催に関連して、「食」つながりで選んだコミュニティ本。墨田ソーシャル系大学でカレーを振舞ったら好評→場所を変え、旅先でも→「カレーキャラバン」イベントに進化(各地でゆっくり時間を掛けて食材調達→作って→ふるまう)
- その場限りの出会い・味わい・気づき、コミュニケーションを「味わう」場所をつくる魅力がある。実は、自分でも真似て、おもてなしコーヒー+DIY+持ち寄り「アウトドアコーヒー朝会」を開催したきっかけ(当日、言い忘れた。。)
- 利益を追求するビジネスモデルと対極にある「赤字モデル」だけど、訪れたまちは「教室」であり、鍋のなかのカレーは「教材」。レッスン代だと考えれば、破格に安い。価値観の違い
最後は「あみだくじ」でプレゼント

今回のプレゼン大会は、ビブリオバトルの様に勝者を決めるという形式ではなく、各自の紹介をするだけの形式となりましたが、最後に、時期的にクリスマスも近いこともあり、「あみだくじ」で紹介した本をプレゼントし合いました。
皆さん、気になる本が渡った様で、素敵な「おみやげ」となりました(笑)

「本を通じて人を知り、人を通じて本を知る」という貴重な機会となりました。ご参加ありがとうございました!
イベント開催概要
よみかいin未来食堂【弐】「コミュマネ本」プレゼン&プレゼント大会 – 東京コミュニティマネージャーMeetup (Tokyo) – Meetup
- 日時:2016年12月17日(土) 18:00〜19:30終了
- 場所:未来食堂(東京都千代田区一ツ橋2-6-2 日本教育会館 B1F)
- 主催:CMC読書会 & こすぎナイトキャンパス
イベント前半の開催レポート
【開催レポ】よみかい in未来食堂【壱】読書会「ただめしを食べさせる食堂が今日も黒字の理由」 | まめとら.com
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