多種多様なコミュニティ運営者が一同に集まるイベント「コミュニティマネージャ感謝の日」の講演で知った「運営の秘訣」が大変興味深かったのです。
年に一度、コミュニティ運営者を感謝する日

先日参加した「コミュニティマネージャ感謝の日」イベントは、渋谷にあるスマートニュースさんのオサレで開放的なイベントスペースで開催され、各種コミュニティ運営(大規模オンラインサービスから、同窓会・町内会まで多種多様)に関わる人達が80名ほど一同に集まりました。
このイベントは、コミュニティ運営に関わる人を「感謝」し、運営者同士のノウハウ共有の場として、世界中で「毎年1月の第4月曜夜」に一斉開催するイベントで、東京での開催は、今年で4回目となるそうです。
【参考】コミュニティマネージャー感謝の日2016 開催レポート #コミュマネ感謝の日 — Medium
私は、住んでいる武蔵小杉で朝活コミュニティを主催している立場から、昨年に続く2回目の参加となりました。
1年ぶりにリアルで再会する知り合いと近況を話すのが楽しみだったり、新たな人と人とのつながりや、コミュニティ運営の知見を広げられたらと思って参加しました。
イベントは、およそ2時間の中に、メイン講演・ショートプレゼン・パネルディスカッション・テーブル歓談・集合写真撮影・交流会と盛り沢山な構成で進行していきました。
中でも、メイン講演のNPO法人CRファクトリー代表理事の呉哲煥(ごてつあき)さんによる講演が、個人的に印象的だったのです。
あたたかくて、豊かなつながりあるコミュニティ作り

呉さんは、「社会課題先進国日本」において、人と人とのつながりで問題解決するインフラ作りを目指しており、”あたたかい”コミュニティをあふれさせることを使命に、26歳で起業し、各種支援活動をされているとのことです。
【参考】呉 哲煥さん【特集】| パラレルキャリア支援サイト もんじゅ
中でも、最近では、「人と組織のマネージメント」に着目されていて、世の中のコミュニティの多くには、効果的なマネージメント手法が浸透していないのではないか?という観点での研究もされているそうです。
その文脈の中で、「上手く機能しているコミュニティには共通する3因子がある」という話が個人的に気になりました。
コミュニティ運営のポイントは、「愛着」と「関係性」のマネージメントにあるとのことです。

- 「理念共感と貢献意欲」(コミュニティに賛同したくなるか?)
- 「自己有用感」(コミュニティに必要とされている感があるか?)
- 「居心地の良さ」(面白い楽しいと感じるか?)
また続いて、この共通する3因子は、「マズローの欲求5段階説」の上位3つにも、それぞれ通ずるものがあるという話もありました。
(マズローの欲求5段階説)
- 「自己実現欲求」(自分の能力を引き出し、創造的活動がしたくなる)
- 「尊厳欲求(承認欲求)」(他者から認められたい、尊敬されたくなる)
- 「社会的欲求」(集団に属したり、仲間が欲しくなる)
- ちなみに他は、「安全欲求」と「生理的欲求」
コミュニティは人間が行っている活動である訳で、最終的には人間の本質・本能的なところに帰着していくということがよく分かり、参考になりました。
主催するコミュニティにも当てはめて考えてみようと思いました。
そして同時に、コミュニティ運営だけでなく、シゴトにしろ、何にしろ、人と人とが集まったり交わるような活動には、多かれ少なかれ、共通するところがあるのではないか?と思えるようになったのです。
その他、気になったメモ
その他、イベント内で気になったメモとなりますが、箇条書きしておこうと思います。
主催の市川さん
- アメリカの同様な「CMX」イベントでは 300〜400人集まり、有力サービスも参加
- 講演開始前に拍手喝さいが起きるのが特徴→今回試してみる
- Webサービスはユーザを増やしたい一方で、根底で求めているのは人と人とのつながり
ドローンバードプロジェクト 古橋大地さん
- 災害時にドローンで取得した情報を、OpenStreetMapにマッピングする部隊を作りたい。クラウドファンディング募集中
- OpenStreetMapがfacebookで採用されている→いくら?→無償
パネルディスカッション
- Uber北尾さん→運転手と乗車顧客それぞれのコミュニティがある。逐次コメントを返している
- ココナラ谷口さん→得意なサービスをc2cでやり取り、1vs1もしくは場を豊かにする仕掛け
- ビズリーチ福田さん→TODAY、女性のキャリア、自分らしく。転職前に学びの教室
- コミュマネは、ホスト役、おもてなしの心が大事
- ポイント→ずっと考え続ける事、ホスト役、聞き役、問い掛ける、「来るものを拒まず、去る者は追わず」、とにかく好きじゃないと務まらない
QA→「心折れ問題」を解決するには?反応が無い場合どうしているか?
- 「小さくてもハッピーな事」「感謝な事」を大切にする
- 社内から頑張りを認められない?理解されない?心が折れそうになった経験あり
- 社内・社外・ユーザ全員に愛されるサービスを目指す。全員が関わる。社内展開
- メディアから周知してエンゲージメントする
- 悩みについて、相談したり、発散する場所づくりが大事
QA→ベストプラクティス共有を活性化するには?
- 困ったら、すぐにチャット、社内wikiで情報共有
- 孤立を防ぐ、リージョン毎にmeetup、プロチームに相談できる組織が整備されている
- コミュニティに関わる人を内外に増やせば、知見が蓄積されるのでは?
- CMXのコメントの盛り上がりが物凄い。良い意味でおせっかいな『勝手にタグ付け』しちゃう
- ヘルプ精神が旺盛な人が多い環境
- トレンドは、「省エネイベント」集まるだけ、イベントなし、食事なし
- 顔が見えている中だと発言しやすい傾向がある
- コメントしやすい環境作り、告知okタイムを作ると良い
- 最近、企業のオープンスペース提供が多い、人と人が交流、トレンド共有
また来年も楽しみです!
ホント収穫多かったなぁー。朝活とか会社とか地元とかのつながりの人と多く話せたし、久々に再会もできたし、秋田のシェアビレッジの話や、リアル重視なmeetupの可能性も語り合えたし、満足過ぎました(^^)!ありがとうございました! #コミュマネ感謝の日
— じゅんろぐ (@jun1log) January 25, 2016
▼昨年の参加レポ記事
コミュニティ運営者同士のノウハウ共有の場で出会ったキーワードが新鮮だった #コミュマネ感謝の日
▼CMCオンライン読書会の次回課題本


